この記事を書いた背景
2026年10月、作り直したトラップ型EAの設定を決めるのに、MT5の最適化を28回使いました(EA全体の話はAIと2週間でEAを作り直した)。最適化は、設定の組み合わせを全部回して成績の順に並べてくれます。便利な反面、表の一番上の値を選ぶだけだと、その期間にだけ合った「作られた数字」になりやすいと感じました。バックテストの手順そのものはMT5のバックテストのやり方にまとめています。
隣の値に1つずらすだけで、大きく下がった
私のEAは、日足の2本の移動平均線(短い線と長い線)で、売りと買いを切り替えます。だましを減らそうとして、線の日数を長くする9通りを回しました。
一番良かったのは、もともとの短い線20日・長い線50日でした。気になったのは、その隣です。短い線を30日にするだけで+41.7万円、長い線を75日にするだけで+46.9万円まで下がり、9通りのうち6通りはマイナスでした。こういう「崖」の上にある値は、少し相場が変わっただけで崩れるおそれがあります。20・50も、たまたま当たっただけかもしれないと疑いました。
確かめ方1:近くの値でも崩れないか
そこで、20・50のすぐ近く(短い線15〜25日・長い線40〜60日)の9通りを回しました。
今度は9通りすべてプラスで、20・50の上下左右の4通りも+94万〜+146万円でした。弱いのは角の2つだけです。20・50の周りは、崖ではなく「なだらかな山」になっていました。これで、20・50はたまたまではないと判断して使い続けています。
同じ確かめ方を、ほかの値にも使いました。離れた札を切る値幅を8〜16円で変えると、10〜16円はほとんど同じ結果でした。
結果が平らに並ぶところの値なら、少しずれても大きくは変わりません。私は、山の頂上のとがった1点より、平らなところの真ん中を選ぶようにしています。
確かめ方2:選ぶのに使っていない期間でも崩れないか
近くの値で崩れなくても、選ぶのに使った期間(私の場合は2020〜2026年)にだけ合っていることがあります。そこで、選ぶのに使っていない2015〜2019年でも回しました。
結果は5年で+7.9万円で、ほとんど稼げていませんでした。さらに、大きく動いたときにロットを25%に減らす「警戒」の設定は、2020〜2026年で選んだ値でしたが、2015〜2019年では逆に働いていました。0.05ロットの場合、減らさなければ+56.6万円、25%に減らすと+7.9万円です。期間を変えると、良し悪しが逆になる値もある、ということです。最後は、2015〜2026年の12年を通して、どちらの期間でも大きく崩れない値を選び直しました。
確かめ方3:回し直しても同じくらいか
最適化は1回ごとの取引の明細が出ないので、良さそうな組み合わせは、1つずつ回し直してレポートを取っています。このとき、同じ設定でも5万〜10万円ずれることがありました。違うパソコンで回すと、もっとずれました(図1と図2の20・50は、同じ設定で+150.7万円と+160.4万円)。ずれの大きさを知っておき、それより小さい差では「どちらが良い」と決めないようにしています。
まとめ
MT5の最適化で一番稼いだ値は、そのまま信じないようにしています。近くの値でも崩れないか、選ぶのに使っていない期間でも崩れないか、回し直しても同じくらいか。この3つを確かめて残った値だけを使っています。
これは私が自分のEAで試した記録です。バックテストや最適化の結果は、これからの成績を約束するものではありません。
よくある質問
MT5の最適化で一番成績の良かった値は、そのまま使えますか?
私はそのまま使わないようにしています。流れの線の日数では、一番良かった値の隣に1つずらすだけで、総損益が+150.7万円から+41.7万円に下がる場面がありました。その期間にだけ合った値の可能性があるからです。
「たまたま当たった値」かどうかは、どう見分けますか?
私は、その値の近くの値も回して、崩れないかを見ています。周りもプラスで、なだらかな山の形になっていれば使います。周りが急に下がる崖の上の値は避けます。離れた札を切る値幅のように、結果が平らに並ぶところでは、その真ん中を選んでいます。
選ぶのに使っていない期間で確かめると、何が分かりましたか?
2020〜2026年で選んだ設定を2015〜2019年で回すと、5年で+7.9万円しか稼げませんでした。大きく動いたときにロットを減らす設定は、期間によって良し悪しが逆になりました。最後は12年を通して、どちらの期間でも大きく崩れない値を選び直しました。
同じ設定でも、結果がずれることはありますか?
ありました。同じ設定を回し直すと5万〜10万円ずれ、違うパソコンで回すと、同じ設定で+150.7万円と+160.4万円のように、もっとずれました。ずれより小さい差では、どちらが良いと決めないようにしています。これは私の記録で、これからの成績を約束するものではありません。