同じEA・同じ設定でも、悪い時期の直前に始めると、利益のクッションがないまま大きな負けを受けることになります。資金300万円でロットを0.03〜0.07まで変え、3つの悪い開始時期で確かめると、守る線(元本の80%)を一度も割らなかったのは0.04ロットまででした。そこで、0.04ロットで始め、残高が15万円増えるごとに0.01ずつ上げて0.07ロットまで、という形にしました。12年の稼ぎは0.07ロット固定の+317.7万円から+277.5万円に減りましたが、どの時期に始めても守る線を割りませんでした。

この記事を書いた背景

作り直したEAは、0.07ロット固定で回すと、2015〜2026年の12年で+317.7万円(資金300万円、年に約9%)になる見込みでした。ただ、これは2015年1月や2020年1月に始めた場合の話です。実際に始める日は選べません。

そこで、始める時期を変えて回しました。

  • 2017年1月に始めると、1年目に−48.5万円。有効証拠金は守る線(240万円)まであと2.8万円まで下がった
  • 2015年8月に始めると、すぐ後の2015年8月24日(チャイナショック)に、買い25件を守る線で一度に整理して−66.9万円
  • 2024年7月に始めると、7月25日に守る線で整理して−77.5万円。その後も負けが続き、有効証拠金は元本の66%まで下がった
  • 2026年1月に始めると、9か月半で−72.7万円。有効証拠金は元本の69%まで下がった

2020年や2021年に始めた場合は、先に貯まった利益がクッションになって、守る線に届きませんでした。同じ設定でも、始める時期しだいで結果がまったく違います。4年前の私は、勝つたびに資金を足してロットを大きくしていました(自作トラップ型EAで300万→1,000万超、1週間の円安でほぼ全ロストした話)。今回はその逆で、始めるロットの上限を先に決めることにしました。

2024年7月に始めた場合:0.04ロットまでなら割らない

いちばん厳しかった2024年7月開始で、始めのロット(0.03〜0.07)と、大きく動いたときに警戒してロットを減らす割合(25〜100%)を組み合わせて、MT5の最適化で20通り回しました。

2024年7月に資金300万円で始めた場合、守る線を割ったかどうか。0.03と0.04ロットは警戒中のロットに関係なく割らない。0.05ロットは25%と50%で割った。0.06と0.07ロットはすべて割った2024年7月に始めた場合(資金300万円・守る線は元本の80%)警戒したときのロット(ふだんに対する割合)25%50%75%100%0.03ロット0.03ロット・警戒中25%:割らない(続けた場合の総損益 +36.3万円)割らない0.03ロット・警戒中50%:割らない(続けた場合の総損益 +36.3万円)割らない0.03ロット・警戒中75%:割らない(続けた場合の総損益 +32.6万円)割らない0.03ロット・警戒中100%:割らない(続けた場合の総損益 +28.9万円)割らない0.04ロット0.04ロット・警戒中25%:割らない(続けた場合の総損益 +49.7万円)割らない0.04ロット・警戒中50%:割らない(続けた場合の総損益 +45.9万円)割らない0.04ロット・警戒中75%:割らない(続けた場合の総損益 +42.2万円)割らない0.04ロット・警戒中100%:割らない(続けた場合の総損益 +38.5万円)割らない0.05ロット0.05ロット・警戒中25%:守る線を割った(続けた場合の総損益 −6.8万円)割った0.05ロット・警戒中50%:守る線を割った(続けた場合の総損益 −17.6万円)割った0.05ロット・警戒中75%:割らない(続けた場合の総損益 +55.6万円)割らない0.05ロット・警戒中100%:割らない(続けた場合の総損益 +48.1万円)割らない0.06ロット0.06ロット・警戒中25%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +16.0万円)割った0.06ロット・警戒中50%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +4.2万円)割った0.06ロット・警戒中75%:守る線を割った(続けた場合の総損益 −1.7万円)割った0.06ロット・警戒中100%:守る線を割った(続けた場合の総損益 −49.2万円)割った0.07ロット0.07ロット・警戒中25%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +20.5万円)割った0.07ロット・警戒中50%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +10.5万円)割った0.07ロット・警戒中75%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +46.3万円)割った0.07ロット・警戒中100%:守る線を割った(続けた場合の総損益 +39.9万円)割った最適化O021(2024年7月1日〜2026年10月16日)
図1 2024年7月に始めた場合に、守る線を割ったかどうか(資金300万円)

0.03と0.04ロットは、警戒したときのロットに関係なく、守る線を割りませんでした。0.06と0.07ロットはすべて割り、0.05ロットはその境目でした。この期間では、0.04ロット・警戒で25%に減らす形が+49.7万円で、0.07ロット固定(+39.9万円)より稼ぎ、途中で一番大きく減った割合は半分でした。

2015年8月開始と2026年1月開始でも同じように回すと、0.03と0.04ロットは3つの時期のどれでも割りませんでした。0.05ロット以上は、2015年8月開始では、どれも始めて1か月以内に割りました。始めるときの上限は0.04ロットと決めました。

利益が貯まったら、少しずつ上げる

ただ、0.04ロットのままでは、0.07ロット固定より稼ぎが小さくなります。悪い時期を受け止めるのは「利益のクッション」なので、クッションが貯まってからロットを上げる形にしました。

ロットの段。0.04ロットで始め、残高が元本から15万円増えるごとに0.01上げ、0.07が上限。一度上げたら下げない残高が元本から15万円増えるごとに、0.01ずつ上げる0.04始めたとき0.05+15万円0.06+30万円0.07+45万円上限一度上げたら下げない(守る線に届いて止まったときは0.04から)
図2 ロットの段(考え方の図)

上げる幅(10万〜40万円ごと)、一度上げたロットを下げるかどうか、警戒したときのロットを組み合わせて28通り回し、悪い開始時期3つと、2015〜2019年・2020〜2026年の通しの5本で確かめました。28通り中27通りが、5本すべてで守る線を割りませんでした。

その中から、稼ぎを重視して「15万円ごとに0.01上げる・下げない・警戒してもロットは減らさない」を選びました。警戒で25%に減らす形は、悪い時期に始めても損が−10万〜−21万円で済みましたが、12年の稼ぎは+232万円前後でした。こちらは12年で+277.5万円、2026年1月に始めた場合は−37.9万円です。

悪い時期の直前に始めたときの有効証拠金の一番低いところ。0.07ロット固定は2015年8月77%、2024年7月66%、2026年1月69%で、守る線80%を割った。0.04から上げる形は81.8%、80.9%、83.5%で割らなかった50%60%70%80%90%100%2015年8月開始・0.07固定:77%77%2015年8月開始・0.04から:81.8%81.8%2015年8月開始2024年7月開始・0.07固定:66%66%2024年7月開始・0.04から:80.9%80.9%2024年7月開始2026年1月開始・0.07固定:69%69%2026年1月開始・0.04から:83.5%83.5%2026年1月開始0.07ロット固定0.04から上げる守る線 80%資金300万円。T079〜T081(0.07固定)とO024〜O026(0.04から上げる)
図3 悪い時期の直前に始めたときの、有効証拠金の一番低いところ(元本に対する割合)

0.07ロット固定では3つの時期すべてで80%を割っていたのが、0.04から上げる形では、どれも80%を上回りました。12年の稼ぎは約40万円減りましたが、これが「始める時期を選ばない」ための費用だと考えています。

守りが効くのは、最初の1〜2年半だけ

正直に書いておくと、この形で守れるのは、クッションが貯まるまでの間だけです。0.07ロットに届いたのは、2015年に始めた場合は2016年6月(1年半後)、2020年に始めた場合は2022年7月(2年半後)でした。届いたあとは0.07ロット固定と同じ動きになり、2024年10月17日の1日で−70.7万円、2026年の1年で−66.3万円という負けも、そのまま出ます。それ以降の大きな負けは、貯まった利益で受け止める形です。

実際の口座は100万円で始める

実際の口座は、資金100万円で、この形のロットを円の額のまま使います。300万円のテストと同じロットなので、割合で見ると3倍のリスクです。守る線は元本の30%(30万円)にして、届いたらすべて整理して止まり、続けるかは自分で決めます。リスクをとって100万円から始めると決めました。

資金100万円で同じ5本を回すと、守る線(30万円)にはどれも届きませんでした。それでも有効証拠金の一番低いところは41.2万円(2024年7月に始めた場合)で、途中で最大約59%減る場面があります。

まとめ

悪い時期の直前に始めても守る線を割らないロットの上限は、私のEAでは0.04でした。0.04ロットで始め、利益が15万円貯まるごとに0.01上げて0.07ロットまでにすると、12年の稼ぎは約40万円減る代わりに、どの時期に始めても守る線を割りませんでした。

これは私のEAで試した記録で、このロットや設定で勝てると約束するものではありません。

よくある質問

なぜ始める時期で、結果がそんなに変わるのですか?

トラップ型は、悪い時期の大きな負けを、それまでに貯まった利益で受け止める形になるからです。私のテストでは、2020年や2021年に始めると先に貯まった利益がクッションになりましたが、2015年8月・2024年7月・2026年1月の直前に始めると、クッションがないまま大きな負けを受けて、0.07ロットでは守る線を割りました。

0.04ロットという上限は、どうやって決めたのですか?

資金300万円・守る線は元本の80%で、始めのロットを0.03〜0.07、警戒したときのロットを25〜100%に変え、3つの悪い開始時期で回しました。0.03と0.04ロットはどの組み合わせでも割らず、0.05ロット以上はどれも、3つのうちどこかの時期で割ったので、0.04ロットを上限にしました。

ロットを上げる形にすると、稼ぎはどれくらい減りましたか?

2015〜2026年の12年で、0.07ロット固定の+317.7万円に対し、0.04ロットで始めて15万円ごとに0.01上げる形は+277.5万円で、約40万円減りました。その代わり、悪い時期の直前に始めても、有効証拠金は元本の80%を下回りませんでした。

この形なら、ずっと安全なのですか?

いいえ。守りが効くのは、0.07ロットに届くまでの最初の1〜2年半です。届いたあとは0.07ロット固定と同じ動きになり、1日で−70.7万円(2024年10月17日)のような負けもそのまま出ます。実際の口座は100万円で同じロットを使うので、途中で最大約59%減る場面もあります。これは私の記録で、成績を約束するものではありません。